カテゴリー

« まじめ人間、孫過庭 2 | トップページ | 懐紙の大きさ »

多胡碑

おはようございますbud

ご覧になってくださり、ありがとうございますhappy01

美術館や博物館で、

書の作品って、どこが面白いんだろう、、

と思ったことはございませんか?

わたしも、思いました。

でも、

ちょっと、歴史的な背景を知るだけで、

見るのが楽しくなるのが、書道の作品だと知りましたflair

この楽しさをより多くの方と共有できたらと思い、

書道の作品を見ることが楽しくなるヒントを掲載してゆきたいと思っております。

力不足な点も多々あるかと思いますが、どうぞ、よろしくお願いいたします。

そして、

皆様の心に

何か暖かいものが残ることを祈りつつ。。。

clover chick clover chick clover chick clover 

今回は、多胡碑(たごのひ)です。

多胡碑の写真

多胡碑の拓本(石面に紙を当てて、上から墨で型をとったもの)

※拓本は、石面に紙を被せて、ぬらして密着させ、

  上からタンポに含ませた墨を打ち、

  凹凸を写しとることです。

  文字が白いのは、彫ってあるから墨が当たらないためです。

※リンクをクリックする際、ALTキーを押していると、別ウィンドウに表示されます。

  CTLキーを押していると、別タブに表示されます。

ぜひ、リンクをクリックして、実物の写真をご覧になってください。

ご感想は、いかがでしょうか。

「なんだか古臭いけど、これのどこが良いのだろう。。。。」

と思いましたでしょうか?

この碑、中国で評価が高いのです。

中国は、言わずも知れた、漢字文化の生みの親、

そんな中国の方々をうならせたなんて、すごいですね。

でも、どこが良いのだろう、、

確かに古そうだけど、、、

二松学舎大学の源川進先生は、この作品の文字と書美について

次のように指摘しています。

「多胡郡碑の碑刻に立ち向かうと、刻線の強さ鋭さが、

 拓本のおおらかさとは別のもののように迫ってくる。

 それは、碑面に豪放なまでに自由に布置された六朝楷書の

 独特の結体美からであろう。

 だがじきに、それはある種の日本的な柔らかさと豊かさに代わってくる。」

※六朝楷書:龍門二十品高貞碑鄭羲下碑等です。

※自由に布置:文字の大きさや傾き等、几帳面にきちんと揃えずに、

  気ままに配置していること。

きどらず、自然で、素朴なところが、かえって良いと考えられているようです。

現代は、地球温暖化に対抗して、エコが叫ばれています。

ロハスな、丁寧な暮らしぶりにあこがれる人も多いと思います。

形にこだわらず、

おおらかに、ゆったりとしたこの書風は、

現代でも、受け入れられやすい書風ではないかと思っております。

この碑が建てられた場所は、群馬県の吉井町。

作成されたのは、奈良時代の初め、711年です。

当時、多胡郡の郡衛がおかれたことを記念して建てられた

と考えられています。

中国に、この碑の拓本が渡ったのは江戸時代。

中国の方々も、

中国作品とは一風違った

おおらかさと柔らかさに何か魅力を感じたのかもしれません。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

[参考文献]

杉村邦彦「多胡碑の朝鮮への流伝に関する新資料」『書学書道史研究』18(書学書道史学会2008)

源川進「多胡郡碑について」『二松学舎大学論集』36号(二松学舎大学1993)

『書道全集』9日本①大和・奈良(平凡社1965)

など

※記事に対する、ご意見ご要望、お待ちしております。

※このページに記載されている広告は、 システムが自動表示しているものです。

 このページの筆者とは関係ございません。

多胡碑と日本古代の碑 (知られざる名品シリーズ第1期) Book 多胡碑と日本古代の碑 (知られざる名品シリーズ第1期)

販売元:天来書院
Amazon.co.jpで詳細を確認する

古代多胡碑と東アジア Book 古代多胡碑と東アジア

販売元:山川出版社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 羊太夫伝承と多胡碑のなぞ 藤原不比等は討 羊太夫伝承と多胡碑のなぞ 藤原不比等は討
販売元:セブンネットショッピング(旧セブンアンドワイ)
セブンネットショッピング(旧セブンアンドワイ)で詳細を確認する

« まじめ人間、孫過庭 2 | トップページ | 懐紙の大きさ »

日本」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1197431/36382959

この記事へのトラックバック一覧です: 多胡碑:

« まじめ人間、孫過庭 2 | トップページ | 懐紙の大きさ »