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遊糸書(2)

ご覧になってくださり、
ありがとうございます。

美術館や博物館で、
書の作品って、
どこが面白いんだろう、、
と思ったことはございませんか?

わたしも、
思いました。

でも、
ちょっと、
歴史的な背景を知るだけで、
見るのが楽しくなるのが、
書道の作品だと知りました。

この楽しさを
より多くの方と共有できたらと思い、

書道の作品を見ることが
楽しくなるヒントを
掲載してゆきたいと思っております。

力不足な点も多々あるかと思いますが、
どうぞ、よろしくお願いいたします。

そして、
皆様の心に
何か暖かいものが残ることを祈りつつ。。。





遊糸書(1)

の続きです。

呉説に関する論文を探しでも、沢山はありません。

書道の全集の図版解説や書道辞典などに、
ちょっと載っている程度でした。

で、わかったことは、

呉説は、正史に一切記載がなく、よくわからない人のようです。

そうは言うものの、
呉説は南宋では凄腕の名手だったようです。

南宋の書の名手として名高い高宗も

「南渡ののち、みられるものは呉の遊糸と徐兢の篆書」

とおっしゃっています。
(『翰墨志』より)

高宗には、他にも逸話があり、

南宋の都である臨安の北山にある呉説が書いた九里松碑を、
自分の書で置き換えようとしたが、
3度挑戦して呉説に及ばず、
そのままにした

ということです。

南宋の書に大きな影響を及ぼした高宗をもうならせた
呉説の力量は、相当のものだったんですね。

実際に、呉説と高宗の

 楷書作品

を見くらべてください。

※お手数ですが、
 http://images.google.com
 にて、
  呉説
 
 http://www.kyohaku.go.jp/jp/syuzou/index.html
 にて
  高宗
 を検索してみてください。

 画像が分かりにくいと思います。
 詳しくは、図書館などで、書道全集などをご覧ください。

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高宗の堂々としてがっちりとした楷書に対して、
呉説の楷書は風に柳のような、
しなやかさがあります。

実際に見比べてみるまでは、
何故高宗がそこまで呉説を褒め称えたのか分からなかったんですが、。

高宗は、おそらく、
自分に無い
「しなやかさ」と「ゆとり」
に惹かれたんじゃないかと思いました。

さて、呉説は、技術的に優れていたということがわかりました。

じゃ、なぜ、普通に書くだけじゃなくて、
遊糸書なんて書いたのでしょうか。。。。

一般的な書に飽き足らず、
余興をかねてか、
新しい世界にも手を出した柔軟な思考を持った人であった
のではないだろうか、、と思います。

遊糸書という、他には見られない書風を実演できるのは、
生活や実務に追われ、
気持ちに余裕がなくなってしまっては
実現できないのではないかと思うんです。

私は、思い立ったら一直線、
脇が甘くなる性格です。

自分も、

呉説さんのように、

心にゆとりをもって、

何か新しいものを生み出せるくらいの

余裕を持っていたいものだと思いました。

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