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遊糸書(4)

ご覧になってくださり、
ありがとうございます。


美術館や博物館で、
書の作品って、
どこが面白いんだろう、、
と思ったことはございませんか?

わたしも、
思いました。

でも、
ちょっと、
歴史的な背景を知るだけで、
見るのが楽しくなるのが、
書道の作品だと知りました。

この楽しさを
より多くの方と共有できたらと思い、

書道の作品を見ることが
楽しくなるヒントを
掲載してゆきたいと思っております。

力不足な点も多々あるかと思いますが、
どうぞ、よろしくお願いいたします。

そして、
皆様の心に
何か暖かいものが残ることを祈りつつ。。。





遊糸書(3)

の続きです。

次の順に詩が並んでいます。

作者や題名は作品には記載されていません。
一枚の紙にひとつの詩が書かれていて、
三枚継いでできてます。

 ⅰ.王安石 西太一宮樓
   草際芙蕖零落,水邊楊柳欹斜。日暮炊煙孤起,不知魚網誰家。

 ⅱ.王安石 西太一宮壁
   柳葉鳴蜩綠暗,荷花落日紅酣。三十六陂春水,白頭想見江南。

 ⅲ.蘇軾 西太一見王荆公舊詩偶次其韵二首
   秋早川原浄麗,雨餘風日清酣。從此歸耕劍外,何人送我池南。

紙の継ぎ目付近に、たくさんの印があります。

宋の時代から現在までに、
 所有した人
 見た人
などが、
自分が関連したしるしとして、
印を残すようなのです。

前から順に、誰の印があるのか、書きます。

※わからないものもあります。

 どなたかわかる方、教えてください。

 

Photo_5

  1.乾隆帝御覧之宝 乾隆帝
  2.御賜 続きは不明
  3.皇太子章 誰のものかは不明
  4.深心託毫素 誰のものかは不明
  5.安氏儀周書画之章 安岐
  6.一清足称読書者 誰のものかは不明
  7.不明
  8.董史秘〓
  9.良史賞鑑
  10.不明
  11.儀周珍蔵 安岐
  12.呉説私印 呉説
  13.西山逸士 溥儒(恭親王の孫)
  14.省心斉図書印 溥儒(恭親王の孫)
  15.心賞 安岐
  16.8.と同じ
  17.9.と同じ
  18.10.と同じ
  19.7.と同じ
  20.三呉呉説章 呉説
  21.11.と同じ
  22.不明 

では、来歴を考えてみたいと思います。

印や著録や題跋などから、
どんな人の手を渡って、
今に至っているのか、
想像するのは、
楽しいものです。

  南宋 呉説本人の印
  ⇒民間流布か?
  ⇒清  呉升『大観録』
  ⇒清  安岐 多数の押印あり。また、『墨縁彙観録』に記載あり。
  ⇒清  乾隆帝 押印あり。清の内府に収蔵されたか。
  ⇒清  溥儒 
  ⇒民間流布か?
  ⇒有隣館 現在に至る。

わりと、時代の大変革期に、所有者の懐事情のやりくりのために、
売りに出されて、流布することが多いようです。
宋の終わり、清の終わりのころも、
おそらく、皇族が生活に困って、
売りに出したんじゃないかと思います。
もしくは、家来が持ち出したとか、、、、

この辺は、いろいろと想像を膨らませると、
小説ができるかもしれないですね。

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